「絵と美と画と術の展示」2018年2月15日(木)〜2月27日(火)
2018.02.6
TETOKAでは2月15日(木)〜2月27日(火)の会期で「絵と美と画と術の展示」を開催いたします。
本展覧会は、美学校で2009年にスタートし9年を経過した講座「絵と美と画と術」の講師・修了生・現役受講生らが日常的に取り組んでいる創作活動の成果物で構成されます。いわば、来年開催予定の10周年記念展の前哨とも言えます。「絵と美と画と術」から何が生まれ、それは今後どう発展するのか。まだその判断はつかないかもしれませんが、今だからこその表現の試行錯誤が見られることは間違いありません。ぜひ目撃してください。
https://bigakko.jp/course_guide/media_a/e_bi_ga_jyutsu/info
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美学校で「絵と美と画と術」という講座をスタートさせて9年が経過しました。さまざまな才能が巣立って、活躍している姿を目にできていることは望外の喜びですが、それは社会的な成功のようなものとはじつのところあまり関係がない、ということをあらためて実感する昨今でもあります。そういったことよりも、各々が自らの問いを発し続けながら何とかそこにかたちを与えようとしている姿が嬉しく、またその多様さにあらためて驚くのです。来年の2019年の春でまるまる10周年になるわけですが、2010年代というDecadeがほぼ重なります。だからどうしたと思われるでしょうか。しかし、問いの質、強さがなければ、次のDecadeにまで引き継がれることはありません。2020年代が終わる頃、この展覧会の中で見え隠れしている表現、またその流れは、どのようなかたちで残るのでしょう。よくよく目に焼き付けておいてほしいと思います。
(佐藤直樹)
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【会期中イベント】
★2月26日(月)「包丁研ぎと台所にあるステンレスボウルで明鏡止水に至ろう!」
18:30〜21:30
包丁長:皆藤将
研ぎ賃:小・中500円、大800円
持ち物:包丁、ステンレスボウル(どちらもなくても可)
包丁長の異名をもつ皆藤将がTETOKAにて包丁研ぎを行います。ご家庭の切れなくなった包丁をお持ちください。キレキレのスパスパにいたします。そして研がれたての鋭い包丁を眺めながらステンレスボウルを共鳴させて明鏡止水に至りましょう。
「包丁一本さらしにまいて、ボンボンたずねて三千里。人呼んで包丁長と発します。西に行きましても東に行きましても、とかく土地土地のお兄貴さん、お姐さんにご厄介かけがちな若僧でござんす。以後見苦しき面体、お見知りおかれまして、向後万端ひきたって、宜しくお頼み申します。」
展覧会概要
展覧会名:「絵と美と画と術の展示」
会期:2018年2月15日(木)〜2月27日(火)
出展者:BOOK・ON(金浜玲奈・中須宏明・土師千明)、阿久澤舞、池田晶紀、浦川彰太&岡修平、大場綾、皆藤将、木内路央、佐藤直樹、しげのみゆき、相馬衣里、竹内英貴、竹下ひかり、たつおか、都築潤、中村汰央、堀田知聖、マサエ、マジック・コバヤシ、ますこえり、町田和宏、水野健一郎、三ッ間菖子、見る目なし、有美子立岩、吉原航平、渡部剛
【 オープニング・レセプション:2月17日(土)19:00~ 】
営業時間:16:00-23:00
休廊日:水曜日
イベントのある日は営業時間が変更となる場合がございます。
TETOKAホームページ、フェイスブックをご確認下さい。
会場:TETOKA
東京都千代田区神田司町2-16 楽道庵1F
Tel: 03-5577-5309
観覧料: 1ドリンクご注文制
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◎出展者プロフィールと「絵と美と画と術」についてのコメント
BOOK・ON(金浜玲奈・中須宏明・土師千明)
古本に思想や感想を上書きすることで、定価に戻す試みです。
「絵画」と「美術」が分解されている。
その為に、ばらばらになった「絵」と「画」と「美」と「術」が、「絵画」、「美術」の成立以前へと時間を遡らせる。あるいは「画」と「美」の組み換えが、「絵画」、「美術」の誕生しなかった世界を夢想させる。
ばらばらなままの可能性を残しつつ、その隙間を縫うために、あらゆる思考が動員される。「絵」と「美」と「画」と「術」は、異なるやり方で結び直り、結び直されている。
阿久澤舞
家具の塗装や修復の仕事をしています。
一年目の家具塗装職人見習いです。
たまにペン画を描いたり、木を彫ったり。
いろいろしたい人です
大学を卒業後、以前から気になっていた美学校を訪れました。
最初は他の講座に興味があったのですが、
なんとなく「絵と美と画と術」の6期生に。
受けてみたら良い意味で捉えどころのない自由な講座でした。
でも、自由だけれどヌルくなくて。
何気ない雑談にもピリッとさせられるような。
考えることを意識させられる時間でした。
池田晶紀
写真家
1999年自ら運営していたオルタナティブ・スペース「ドラックアウトスタジオ」で発表活動を始める。2006年株式会社「ゆかい」設立。
国内外で個展・グループ展多数。現在、雑誌Coyote「水草物語」で連載中。フィンランドサウナクラブ会員、サウナスパ健康アドバイザー、
シェアリングネイチャー指導員、水草プロレイアウター、かみふらの親善大使、女子美術大学専攻科講師など。
近年の展覧会:2014年「島からのまなざし」東京都美術館(東京)、2015年「TRANS ARTS TOKYO 2015 (ポートレイトプロジェクト)」(東京)、2016年「TURNフェス」東京都美術館(東京)、2017年 池田晶紀展「SUN」スパイラル(東京)、「ようこそ美術館へ」十和田市現代美術館
写真が好きで写真家になったのではなく、
好きなものを写真にするのが好きなので、
好きなものについて、おしゃべりする場になるといいですね。
浦川彰太&岡修平
岡 修平
93年宮城生まれ。武蔵野美術大学建築学科卒業、「絵と美と画と術」7期修了。
浦川彰太
グラフィックデザイナー/エディター
92年山梨生まれ。武蔵野美術大学視覚伝達デザイン学科卒業、「絵と美と画と術」4期(10月期)〜5期修了。
http://urakawashota.com/
本筋があるようでない、あったとしてもすぐ脱線して別の筋が立ち始めるというのがこの講座だと思います。
自分と自分以外の部分を行ったり来たり、回り回って、立ち止まってを繰り返していくうちに、なにか分かったような気がしては、見失う。そんな所だと思います。
ここを受講してみて、分からないことを分からないままにしていたら、結局分からないということが分かりました。(岡)
大場綾
東京出身在住。
会社員。
実践女子大学国文学科卒業、イラストレーション青山塾修了ののち、絵と美と画と術受講。
描いたり書いたりする。
絵も美も画も術も、分解されて勝手に拡散していく。爽快感があった。
一方、思っていたほど緩くはなかった。まじめだった。
この講座名に自分はけっこう愛着を持っているなと、これを書いていて思った。
皆藤将
写真家/アーティスト/新・方法主義者。1984年東京都生まれ。2008年上智大学卒業。美学校卒業。2012年に「新・方法」に加入。以降、新・方法主義者としても活動。2016年に写真家集団「Three Delta Triangles」を結成。近年の参加展覧会・プロジェクトに、「よそものアート」(2016)、Three Delta Triangles「第三世界」(2017)、「人工知能美学芸術展」(2017-18)、「始末をかく」(2014-2018)など。美学校の運営スタッフでもある。
「絵と美と画と術」2期生です。授業は、講師の方々とひたすら話して、鍋を囲んで、どこかに遊びに行って、みんなで何かをやってという感じでしたが、ただただ面白かったし、楽しかったし、様々な人に出会えたし、色んなことができたし、今思い返しても非常に貴重な時間だったと思います。
木内路央
74年生まれ。絵と美の授業では30半ばで周りの生徒より先生の方に同世代のノリを感じるが、それでも年上が多くてかろうじて成り立っている師弟関係を持つ。美学校は3年在学5講座卒業。
絵に本格的に取り組み始めたのは、授業を卒業してから。
絵と美で木内 創土と出会い、結婚する。
家ではその夫と共に机に向かって夫は漫画、妻の私はイラストを描いている。
夢の1つとして漫画と簡単なgifアニメを作る事があるが、それは小学校時代の夢の具現化を目指している。
絵を載せているSNSはInstagramとTwitter(絵は同じ)
絵の個展をcafeで4月に開催予定。
絵と美と画と術は、私にとって絵を描くと言う種を自力で蒔き耕すきっかけをくれる場所。畑を提供してくれる場所。しかも卒業しても、育ち続ける。先生自身も自分で育て続けている。そういう場所である。
先生の絵画を取り巻く空気感は卒業しても生徒に提供され続け、卒業しても空気感も縁も途切れる事はない。授業自体は、絵画ではない芸術、デザインなどの話が多い。根本が先生達の「絵画部」なので、透明な空気感の中にも濃厚に絵画を感じさせる。
佐藤直樹
1961年東京都生まれ。北海道教育大学卒業後、信州大学で教育社会学・言語社会学を学ぶ。美学校菊畑茂久馬絵画教場修了。 1994年、『WIRED』日本版創刊にあたりアートディレクター就任。 1998年、アジール・デザイン(現アジール)設立。 2003~10年、アート・デザイン・建築の複合イベント「セントラルイースト東京(CET)」プロデュース。 2010年、アートセンター「アーツ千代田 3331」立ち上げに参画。サンフランシスコ近代美術館パーマネントコレクションほか国内外で受賞多数。 2012年「トランスアーツ東京(TAT)」を機に絵画制作へと重心を移す。札幌国際芸術祭2017バンドメンバー。3331デザインディレクター。美学校講師。多摩美術大学教授。
アルバイト生活で疲れ果てていた20代の頃、誰かの口をついた「10年続けたらわかることがあるよ」という言葉に、何のことだろうとボンヤリ思っていた。「絵と美と画と術」が何なのかを考えていたら、その時のことを思い出した。まだ9年だけれど、まったくの不定形だったものが、あちこちで、かたちになっている。同じことがこの後にも起こるのだろう。同じと言っても異なる、異なってこそ同じと言える、今はまだ未知のことが。
楽しめる人にはミラクル、楽しめない人には苦。
相馬衣里
1993年秋田県生まれ グラフィックデザイナー 2018年よりCEKAIにて活動、制作をしている。
絵と美と画と術には半年通いました。同期とは今でも相談しあったりお茶したり展覧会に出かけたりしています。
あの濃密な半年間は今の私にとって確実に大切な時間でした。沢山の学びがあったことは言わずもがな、大切な友達ができたから。
「型」をさがしたいと思っていた折に絵と美と画と術で先生に
かのイラスト塾には型があるようだと言われてそちらにも潜入したり
ほかにもいくつかのところに勉強しに行ったりした先で、
亡くなる前の水丸さんに「きみは牧野伊三夫さんの絵が参考になると思う」
と言われ最終的に牧野さんに教わりに行ったのですが、
牧野さんは描くのでも教えるのでも絵に自由をくれるよき絵描きで
そこで僕はひらかれたものがあり、もしかしたら型の始まりだったのかな
とおもい今回の制作を始めてみます。
竹下ひかり
たつおか
「絵と美と画と術」7期生。WEBの仕事をしながら毎日らくがきしている。Twitter:@syako7111
「ビビッとくるものなんてないからね!」という先生方の言葉でつきものが取れた気がしました。
なかったんだ(知ってましたが)。とにかくたくさんの言葉を聞き、絵って難しいけど楽しくて自由だな、と1年通して学び、それが確実に今につながっています。
都築潤
962年東京都生まれ。1986年武蔵野美術大学卒業。1993年四谷イメージフォーラム中退。1987年よりイラストレーターとして活動、グラフィック・広告系コンペで多数受賞。2004年firelight結成、カンヌ国際広告祭銀賞、アジアパシフィック広告祭金賞他、国内外で受賞。また2001年の個展「VERVE」から、その展開版「ニューエイドス」を2010年に開催、これを軸に執筆やトークを「上位概念の絵」「絵一般」の問題と呼称し活動。「教科書_美術1」他書籍での作品掲載、寄稿多数。「日本イラストレーション史」の監修、執筆。NHK高校講座「美術」監修、出演。創形美術学校他で講師、京都造形芸術大学教授。
みんなが良いものを知っている
情報の取り扱い技術が向上する
多数動員のストーリーは影をひそめる
価値基準はパーソナルなものになる
市場が離散・縮小・無数化する
パイをかき集めるため複属する
築いてきた専門が意味を失う
人格内部の軸が分裂する
専門は経済活動の用途を失う
専門は精神活動に転化する
専門は複属の諸領域に整合を求める
人格内部に認知的不協和がおこる
「絵画部」がつくられる
「絵と美と画と術」がつくられる
自由な理性がはばたく
概念の外延が拡がり内包が絞られる
最大公約数的で鋭利な軸となる
軸は無矛盾化へ向かう
中村汰央
2015年よりコミティア等のイベントに個人サークル「常緑機関」として参加。ラジオが友達。
知らなくても困らない所に広がりを見つける。
堀田知聖
画家。1990年新潟県長岡市生まれ。東京都世田谷区在住。多摩美術大学美術学部絵画学科油画専攻入学ののちに同大学同学部グラフィックデザイン学科へ転学し卒業後、美学校「絵と美と画と術」6期修了。美術ユニット「最高記念室」参加。主なグループ展に2015年「もらいゲロ」(NO.12 GARRELY、東京)、同年「FUTURE FOR FUTURE」(Fm、東京)など。2016〜17年ヨーロッパ滞在を経て今年2018年、初個展を計画中(会場・日程等未定)
http://hottatomoaki.tumblr.com
うっかり美大に入るも油絵科は肌に合わずデザイン科に移るもやはり合わず何が何やらよく解らないまま学生を終えフラフラとする中で出会ったのがこの「妙な」名前の講座でありました。受講の結果それらの違和感が消え去った訳では別段ありませんがそれらの感覚と同居する、というか、恐らく今後も何が何やらよく解らないままであり且つその状態も何らかのモチベーションになりうるということを知ったような気がする次第であります。
マサエ
静岡県出身。東京在住。絵と美と画と術3期生。イラスト、刺繍、映像などの作品を日々制作し年に1度ほど個展も開催しながら活動しています。
私が通っていた3期はたった2人きりの受講生でした。2人に対して先生方総勢5人!改めてこんな授業ないなと思います。また卒業生の方もちょくちょく顔を出してくれて嬉しかった覚えがあります。卒業後も先生や卒業生の情報がやけに気になっていつも主にSNSでチェックしてます。東京に来て出会えた特別な場所だなと思っています。
マジック・コバヤシ
1969年長野県生まれ。写真家。絵と美と画と術 講師、展示企画、スパイス料理研究、執筆など多岐にわたる活動を展開中。
思えばよく続いたなぁ…。絵と美と画と術。立場上は講師ではありますが受講生から逆に刺激を受けたりもする唯一無二の場所だと思います。入口も出口も広いきわめて美学校らしい講座なんじゃないでしょうか。
ますこえり
絵と美と画と術1期修了生。
フリーランスのイラストレーターとして雑誌・書籍・web・広告等のイラストレーションを手掛ける。その他グッズ制作、お店のロゴデザインなど幅広く活動中。
絵と美と画と術でいちばんよかったのは、バラエティ豊かな人々に出会えたこと。講師も生徒も変な人たちばかりで、いろいろ安心しました。
町田和宏
絵と美と画と術の1期生。WEB・デジタルコミュニケーションの仕事をしています。そして、私はレコードが好きです。高校生の時にその魅力に取り憑かれて以来、ずっと買い続けている。デジタル技術でPCDJが生まれた時はスゴイと思った。でも、レコードで世に出ている音源なら絶対にレコードを選びたい。自作のブレンドミックス、CDやネットでしか存在しない音源をレコードにできたらどんなに良いだろう。そんな妄想に時代と現実的なサービスが追いついてきた。そこで、ダブプレートという手法で妄想ダブプレートを作ってみます(絵と美と画と術なのに…)。あぁ、早く現場でかけてみたいなぁ。「レコード×13を聴いている、今日も!」
3年間のサラリーマン期間で貯めたお金を元に2度目の大学入学。その2年目が終わる頃、佐藤直樹さんに「今度、こういう講座やるんだよね」と教えていただいたのが美学校の「絵と美と画と術」でした。底が見えてきた貯金、仕事も増やしたいと思っていたタイミング。こうして「絵と美と画と術」の受講を決意しました。あれからもう10期目になるのですね。先生や生徒のみなさんとの学びが今を生きる案とヒントになっています。
水野健一郎
アーティスト。1967年岐阜県生まれ。鳥取大学工学部社会開発システム工学科中退。セツ・モードセミナー卒業。既視感と未視感の狭間に存在する超時空感を求めて自身の原風景であるテレビアニメの世界観を脳内で再構築し、ドローイング、ペインティング、アニメーションなど、多様な手法でアウトプット。作品集『Funny Crash』、『KATHY’s “New Dimension”』をTOKYO CULTUART by BEAMSより刊行。映像チーム「超常現象」、美術ユニット「最高記念室」としても活動。美学校「絵と美と画と術」講師、東北芸術工科大学非常勤講師、女子美術大学非常勤講師。
絶交されたり歯を折ったりと刺激的なことが起こります。
三ッ間菖子
グラフィックデザイナー 1992年東京都生まれ。フリーランスとして活動中。紙媒体を基軸にウェブやロゴのデザインも行う。
http://mitsumashoko.com/
はっきりとした形がわからない、そんな講座が10年も続いているなんて。途中でやめちゃったしどんな講座か今でもわからないけれど、絵と美があってよかった、強くそう思います!
鍋と勉強です。
有美子立岩
1990年生まれ。多摩美術大学油画専攻卒業。 「絵と美と画と術」6期修了。独自の世界観で、可笑しみ・切実さ・暴力性・繊細さなどを混在させた作風。絵画、ドローイング、立体作品、映像など手段は様々。 主な展覧会は個展「ムムターズの家」(DESK/okumura/2016)美学校ギグメンタ2016「YOTSUYA BEDROOM」(Art complex Center of Tokyo/2016) など。
制作していると、どうしても固定概念に縛られて、身動きが取れないことがあります。私にとって「絵と美と画と術」は、授業名のとおり、ガチガチになった美術や絵画を解きほぐす、試作の場でした。
人の造形活動の興りや拡がりについて、絵やかたちを軸に考えたり手を動かしたりしている。近年は人と自然物との造形交渉や、生命の成り立ちに伴う不可視 / 不可触のかたち、つくることにおいての目と手とイメージの恊働関係などを特に気にしている。
個展
2010年「図鑑」内田ビル屋上 CET 10
2013年「群像」island MEDIUM
2016年「俗の術」circle gallery & books
2016年「紙偶」台形
教場に足を運ぶことはとんと無くなりつつも、通っていた当時を俯瞰したり懐かしむ感覚ってあまりなく、ひたすら道程の最中というか、皆とは変わらず問題意識を部分共有しながらそれぞれの方向に、共に進めている、という意識です。絵や美や画や術、そんな語や概念が囲っていた外皮を一枚一枚むきとって、ようやく生の運動のようなものに目や手が触れられつつあるのかも知れない、という実感がぼんやりと湧き、やっと絵というものに手を染められる状態になってきた予感のする、そんな10年目です。
渡部剛
1979年 東京都生まれ。2012年に神田錦町で実施された「TRANS ARTS TOKYO」で作家として参加し、2013年から現在までコマンドNで同イベントの企画・運営をおこなう。
展示やイベントの企画・運営のみならず、コマンドNの神田における事業の中で、海外作家の滞在制作ができるレジデンス・スタジオ「AIR 3331 nishikicho sutudio」やシェアオフィス「司3331」の立ち上げとリーシングにも関わる。
2011年「絵と美と画と術」第二期修了です。たくさん話して、たくさん鍋つついて、たくさん遊んだ記憶でいっぱいであります。