角田純「Muddy Mouth 」2018年12月8日(土)~2019年1月27日(日)

テトカでは、2018年最後と2019年最初の企画展、角田純 [ Muddy mouth ]を開催致します。
角田の新作である、漆喰を多層に塗り重ねた木製パネルに、筆の走り軽やかなカリグラフィーを思わせる抽象画が、長い時間、風雨に耐えた塗り壁のように静かに心に染み渡ります。
タイトルの[ Muddy mouth ](泥状の唇)も縄文土器を愛し、どんな形にも変化、焼成する泥と、アイヌ民族の竹製口琴(ムックリ)の奏者でもある角田が、唇をふるわせて奏でる、太古の音とリズムが絵画の中で共鳴するかのようです。展示会期中にはムックリLIVEも予定しております。
そして、展示空間構成に德永青樹が参加いたします。德永は、角田の長年の友人であった山梨、ギャラリーTRAXの故・木村二郎氏に師事し、近年はTRAX空間のメンテナンスに携わっています。
角田と德永の2人でなければ存在しえない、新しいテトカを、ぜひご高覧ください。

今回、角田純の新作展は4部構成。それは、漆喰を下地に使ったシリーズ、毛筆のストロークを思いのまま走らせたシリーズ、アイヌの歌を耳コピしてひらがなでしたためたシリーズ、ガラスケースに入った未完の立体だ。この展示に際して角田の亡き盟友木村二郎の愛弟子である徳永青樹が空間構成としてテトカ自体を大改装した。‬これによって作品の解像度のようなものの純度が高まった。もともと良い作品がさらに良く観える。美味い酒や料理も良いグラスや良い皿でさらに美味くなることと一緒だな。
当展示は全体的に角田の趣味的エッセンスが濃厚だなと感じた。漆喰のシリーズはあたかもタギングされた壁を切り出したかのようなグラフィティ的作品。毛筆ストロークは電話中メモ帳に描くような遊びの要素。アイヌの歌ひらがなシリーズは角田の最新作で彼の音楽的興味と毛筆ストロークが合体した唯一無二の面白さに満ちている。それらはとてもハイセンスなインテリアとも言えるのだが、タギングされる壁は本来エクステリアだしアイヌとひらがなも本来なら対立項ではないか?その相反する同居の面白さはリミックス的な面白さに満ちていて彼の真骨頂とも言えるだろう。
また以前より氏がコレクションしている鉱物などを分析し作品にフィードバックさせた感覚が漆喰作品の経年感、重層感や硬質な質感にも通じる。さらにその最新版が鉱物そのものを素材に使った立体作品だろう。硬化した水酸化カルシウムの石っぽさによるフェイク感と本物の結晶の同居。それぞれ質感の印象が近くても物理的価値が全く違うものを合わせることで自然がつくったのか、人工なのか曖昧にみえてくるところも興味深い。作品を結晶と比喩する意味ではこれまた入れ子構造的に面白い。
昨今のコンセプトやコンテクストに依存し過ぎな若い作家達はこの極めて感覚的な作品群を今こそは観るべきではないだろうか。もちろん作家ではない純粋な鑑賞者にも、この高純度な感覚的鑑賞体験をおすすめします。 〔 マジック・コバヤシ 〕

Jun Tsunoda/角田純
Lives and works in tokyo.
Born in Aichi, Japan, in 1960.
Graduated from Tama Art University in 1984.

空間構成 | 德永青樹
Composition | Aoki Tokunaga
1977 鳥取県鳥取市生まれ。
1998 建築を志す中で故・木村二郎の作品に出会う。
2000 この春から2年間木村二郎のアシスタントとしてgallery TRAXに勤める。
2002 建築設計事務所にて設計修行、そのうち設計で出来ることに限界を感じ、自分で作り始める。
2008 長野県諏訪郡富士見町で活動を始める。
2010 松本クラフトフェア出品の際、現TETOKAの手塚に発見される。
2013 TETOKAのOPENに合わせ、カウンターを製作。同じ年、角田がTETOKAを訪れ、TRAXに雰囲気が似ている事を感じた際、手塚が德永が製作した事を説明し、この瞬間、TETOKAとTRAXと角田と德永が繋がる。
2018 角田が7月にgallery TRAXで展示した際、TETOKAでの展示を12月に控えてる事を知り、今回の空間構成をするに到る。

【会期中 EVENT】
★12月15日(土)Cords of Sound|音 の 縄
19:00~23:00 Entrance Free
神道や仏教、アイヌ信仰、琉球神道など、日本各地の伝統的な信仰に見られる自然崇拝や世界観を、音楽的見地から考察します。国や地域、ジャンルにとらわれず、広い意味での土着的、神秘的、実験的音楽を自由にミックスすることにより、ニッポン文化の源流に迫ります。
Live.角田 純 [ムックリ]
Dj. 白石隆之 |岡田卓志
Visual.手塚敦嗣

展覧会概要
展覧会名:角田 純 | Jun Tsunoda「Muddy Mouth 」
会期:2018年12月8日(土)~2019年1月27日(日)
営業時間:16:00-23:00
休廊日:水曜日
※2018年12月31日(月)~2019年1月6日(日)休廊
イベントのある日は営業時間が変更となる場合がございます。
TETOKAホームページ、フェイスブックをご確認下さい。
会場:TETOKA
東京都千代田区神田司町2-16 楽道庵1F
Tel: 03-5577-5309
観覧料: 1ドリンクご注文制

2019-01-22 | Posted in ExhibitionNo Comments »