「 Kyoji Ausstellung 」Talk Show.「ベルリン→神田」高橋恭司 ×マジック・コバヤシ 2017年7月23日(日)

2017.07.18

magic (2)

7月23日(日)18:00からトークショー、「ベルリン→神田」を開催致します。
出演は、高橋恭司×マジック・コバヤシとなります。

高橋恭司「 Kyoji Ausstellung 」にて一番最初に企画しましたトークショーでしたが、マジック・コバヤシさん体調不良のため急遽中止となりました。現在回復途中ですが、快気祝いを兼ねましてNo.0_トークショーとして再起開催いたします。療養開けを考慮しまして、皆の大好きなマジック特製インド風カレーの提供はございません。
トークご参加予定の皆様に、ぜひ以下の文章(Kyoji Ausstellung ステイトメント)(マジック・コバヤシ著)を読んで頂きたいです。皆さま!マジック・コバヤシの快気祝いトークショー、ぜひ!

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高橋恭司は90年代日本の写真界、広告業界、出版業界、ファッション業界に彗星の如く現れ瞬く間に一世を風靡し、その芸術性に高い評価を得たのち、忽然と姿を消し数年の沈黙。その後ゼロ年代末に復活を果たし・・・などど語られる事が多いが、はたして本当にそうなのだろうか。

高橋の写真は当時の流行りなどと全く無縁のある意味で革新的評価を得たワケだが、それはその時の彼の真摯な表現がたまたま脚光を浴びただけであって恐らくは、現在までずっと同じ態度で休む事なく写真を撮り続けているのではないか?今までに漏れ聞いた話などを総合すると、実際に各業界とは距離をとっていたのかもしれない。だがそれと彼の新しいイメージを求め続ける制作態度や作品の核はもともと各業界仕事と本質的に関係性がない。ただそれだけの事を、マスメディアの仕事をしなくなっただけで「姿を消し」などど言い切るのは早急すぎはしまいか。とは言え、関係性がない。は言い過ぎで、時代を先行したイメージはもちろんマスを経由した事で世の中を席巻したのだろう。しかし俗世的な評価は必ずしも自己評価をも満足させるものではないのだ。マス媒体の圧倒的なパワーや逆に空虚を体現して以降もその齟齬に絶望や達観をせず、ただひたすら真摯に。しかも遊びのように軽やかに楽しみながらシャッターをリリースする。現像する。支持体に定着する。そんな姿やそこから生まれ出た作品たちが今も若い世代や後進のものたちを常に刺激し続ける。

彼の人間性や制作態度は思想家や哲学者のような知性とチャーミングなユーモアに「適当さ 適切さ」が導き出す的確さを感じる。求道的な眼差しと、りきみのなさ。また科学の先と哲学の先は近似の領域なのではないかと言った未知への関心。そして自らに向き合うこと。時に斬れ味鋭く実験的、時に優しく詩的。さまざまな考えや感情を横断しながら常に新鮮なイメージを思考する。新しいイメージによってそれまで当たり前だと信じきっていた日常が、ガラッと変化する。喚起、誘発させるイメージ(発見やエラー)の提示と読みとる側のイメージの誤解の差異を面白がる。彼のイメージは単なる画像ではなく画像そのものをも先行する画像化未満のニューイメージなのだろう。にわかには理解不能な領域にこそ新しいイメージが潜んでいるのではないのか?つまりは、あらゆる概念は未知のイメージをもってして更新され続ける。やっとまた、たまたま時代が高橋恭司とチューニングが合ってきたのではないか?と思わせるような、現在進行形の最新作に期待が膨らむ。

マジック・コバヤシ

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高橋恭司展「 Kyoji Ausstellung 」Talk Show.「ベルリン→神田」
日時:7月23日(日)
料金:入場料1000円 1ドリンク付き(20席限定)18:00 start
ベルリン → 神田_高橋恭司 × マジック・コバヤシ
営業時間:16:00~23:00
定休日:水曜日
会場:TETOKA(東京都千代田区神田司町2-16 楽道庵1F)
Tel:03-5577-5309