水野健一郎「NININ 」展 2015年11月14日(土)~12月6日(日)

2015.10.25

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TETOKAでは、2015年11月14日(土)から12月6日(日)の会期で、水野健一郎の個展「NININ」を開催いたします。

1999 年頃から自身の無垢をあぶり出すために物語を作るようになりました。それは雑念と向き合う行為でもありました。僕の場合、雑念とは主にネガティヴなもの(怠惰、不安、恐怖、劣等感、嫉妬)なのですが、それを物語に盛り込むことにより苦悩が他人事に変換されます。そうして書きためた160 の物語の中から比較的ドラマチックなものを選び、アニメ化を目指して少しずつビジュアライズしていきます。しかしそれはあくまでも創作に没頭するための手段であり、そこで生まれたアニメーションは副産物にすぎません。本展は2014 年の個展『MICROFICTION 2014』をもう少し進行させた展示になります。『NININ』(ニニン/出会い系三部作第三弾)をアニメ化することを最終目標とし、その世界観を断片的 に切り取った作品を展示します。言わば『NININ』というアニメーションの存在を仮定したプレ創作展です。仮定の先に想定される完成への過程を拡張し、 パーソナル・リアリティーへと近づけるのです。
( 水野健一郎 )

『NININ』ストーリー
人間の意識に寄生する地球外生命体ニニンによってデスティニーランドに召喚されたエミリオ・エステバン。ニニンの生態を解き明かすべく、20年間昏睡状態だったボリス・モランの脳から摘出した腫瘍を媒体としてデスティニーランドへの介入に成功したイヴァン博士とサヤ・モランはレディースゾーンでニニンの人工繁殖実験を行っていた。ニニンと融合しながらたくましく成長していくエミリオの運命は20年前のクオリアとの接触によりすでに決まっていたのだった。

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普通だったら、捨てたり、排除してしまいそうな現象や仕草やあれこれを拾い上げてフィーチャーしてくる。研ぎすまされて達者。そんな変態、ミズケン。にくいぜ。
( Higraph Tokyo 東泉一郎 )

水野さんの描く低反発系生物がときどき夢に出てくる。
そういえば、肌色の色鉛筆ってなくなったらしいっすね。
( STOF 谷田浩 )

作品を繰り返し見るたびに、線や形やネーミングの絶妙な配置が脳内でじわじわつながって、神秘的な長編アニメシリーズの新たなエピソードが生まれていきます。一見クールで突き放してるようで実はやさしく温かい。まるで気品あふれるかっこいい猫ちゃんとコミュニケーションしているような感覚なのです。
( AC部 安達亨 )

正解、不正解が、わりと存在するのがアニメーションの世界だと思っているのですが、その両方を兼ね備えることで発揮される「刺激」が、水野さん作品の最大の魅力だと思っています。今回も、穏やかに描かれた世界と、そこに入ってくる、脳を揺すられるような違和感を存分に楽しみたい!
( AC部 板倉俊介 )

水野健一郎(Kenichiro Mizuno)
アーティスト。1967年岐阜県生まれ。鳥取大学工学部社会開発システム工学科中退。セツ・モードセミナー卒業。既視感と未視感の狭間に存在する超時空感を求めて自身の原風景であるテレビアニメの世界観を脳内で再構築し、ドローイング、ペインティング、グラフィック、アニメーションなど、多様な手法でアウトプット。個展などの展示活動の他、ジャンルを超えたコラボレーションを精力的に行う。作品集『Funny Crash』(2009年)、『KATHY’s “New Dimension”』(2011年)をTOKYO CULTUART by BEAMSより刊行。2012年より映像チーム「超常現象」、美術ユニット「最高記念室」としても活動。2013年より美學校「絵と美と画と術」講師、東北芸術工科大学映像学科非常勤講師。
マイファイ(仮)http://kenichiromizuno.blogspot.jp


★「NININ」展 スペシャルイベント! トーク&ライブ『NININとは何か?』
※詳しい内容はこちら→ https://tetoka.jp/wp/archives/3222

日時:2015年11月29日(日)18:00〜21:30 
入場料:1,500円・1ドリンク付 (※先着30名まで着席できます)
スペシャルゲスト
都築潤、AC部、アニュウリズム、ヌケメバンド
★18:00〜19:00 生演奏(アニュウリズム)
★19:00〜20:30 トークショー(水野健一郎×都築潤×AC部)
   アニメーションの上映
   設定資料集を投影しながらNININの謎を解明
   京都造形芸術大学の学生さんによる二次創作物の紹介
★20:30〜21:30 生演奏(ヌケメバンド)

※メールにて予約を頂いたお客さまを優先に着席をご案内させていただきます。
開始時刻にいらっしゃらなければ、先着の方に座っていただく場合がございます。
30名様まで着席できます。立ち見も大歓迎!!

tetoka.kanda@gmail.com 宛に『トーク&ライブ NININとは何か?』と件名をしていだき、お名前/ご連絡先/参加人数 を本文に添えて、お問い合わせください。 ご予約受付後、確認メールをお送りさせて頂きます。
当日受付にて参加費と合わせて予約していただいたお名前をお伝えください。

展覧会概要
展覧会名: 水野健一郎「NININ 」展
会期:2015年11月14日(土)~12月6日(日)
[オープニング・レセプション 11月14日(土)19:00〜22:00 作家来廊]
営業時間: 16:00〜23:00
休廊日: 水曜日
イベントのある日は営業時間が変更となる場合がございます。
TETOKAホームページ、フェイスブックをご確認下さい。
会場: TETOKA
東京都千代田区神田司町2-16 楽道庵1F
Tel: 03-5577-5309
観覧料: 1ドリンクご注文制